エレベーター・ピッチ

「面接はエレベーター・ピッチだ。それぞれの質問に対して回答しつつ、君は自然に自分を売り込まなければいけない」。

 

そんな感じで、学校との本番の面接に備えてインタビュー講師のトレーニングを二日に一度受けている。ダメ出しに次ぐダメ出しで若干げんなりしているところである。「コンテンツがまとまってない」「さっきったことと矛盾している」「喋るの早すぎ」「よくわからないAh…はやめろ」などなど、なかなか手厳しい。会社でもチクチクといろいろ言われた後に、夜間にこんなスパルタ教育を受けている自分が滑稽にも思えてくるのだが、僕くらいの歳になると、周りに注意してくれる人も少なくなってくるので、貴重なアドバイスとして真摯に受け止めようと思っている。

 

しかし、30秒で一定のコンテンツを適切に話すというのは実は相当に難しい。自分のことをよく知らない人に対して、与えられた質問に対して適切に回答し、重要なメッセージを届けるというのは実は相当高度な能力が要求されるのではないかと思う。同質性の高いコミュニティで長く生活をしていると、なかなかこの難しさは認識しにくく、実際僕も30代に入るまで、こういった課題は認識できていなかった。より大きな文脈で捉えれば、このトレーニングは自分をさらに外部に向けて開いていくためのトレーニングであるといえるかもしれない。とにかく練習あるのみ。

 

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久しぶりに箱根に行く。桜を愛でて温泉に入るのが目的だったのだが、まだ山の上のほうは肌寒く、ほとんど桜の花は咲いていなかった。久しぶりに行った彫刻の森美術館では、子どもたちふたりが広大な敷地内を元気いっぱいに走りまわっていた(必然的に僕も走り回ることになる)。驚いたのは、小田原駅でも箱根登山鉄道の中でも、日本人より外国からの旅行者のほうが目立ったということである。まあ円も比較的安いので、日本を訪れやすい時期ではあると思うのだが、なぜ数年前に比べてこれほど外国人が多いのかはよくわからなかった。Lonely Planetあたりに、「4月上旬の日本では桜が見もの。特に箱根は美しい」とか書いてあるのだろうか。真相は謎である。

 

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このブログを書き始めて一年半くらいになる。最初はほとんど閲覧がなかったけれども、ここ最近は一ヶ月で700~800 viewくらいの数字は出るようになった。リアルな知人には2、3人しか教えておらず、また特に人の役に立つようなものを書いているわけではないことを考えると、まずまずの数字だと思う。しかしながら、Googleが検索キーワード履歴の提供をやめてしまったこともあって、どんなキーワードで人がこのブログにたどり着くのか、僕にはさっぱりわからない。本当に素朴に、誰にどんな需要があるのだろうと思う。