壮行会

7月も半ばなので当たり前なのだが、毎日毎日うだるような暑さである。それによって我が家のゴーヤの発育がよくなっているのはいいことなのだが、こう雨が少ないと、だいたい水不足になるか、秋口にひたすら雨が続くかというあまり好ましくない二択になってしまうので、少しは雨雲にもがんばってほしい。

 

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ビジネススクールの入学壮行会があった。この間とは別の某外資系高級ホテルの高層フロアでの開催。何人かの友人にも会えたし、これから同級生になる人とも話すことができたのはよかったのだが、正直なところあまり面白くなかった。結局、僕はお高いホテルで、舌をかみそうな名前の料理を立食で食べながら、ビジネスやら経済やらの話をするというのがあまり好きではないのだ。僕はもっと地に足が着いたものが好きなのだ。皆しかるべき苦労した上で合格を手にして、これから留学で意気揚々としているところにあまり水を差したくはないのだが、そういう高揚感みたいなものを感じると、僕はひねくれものなのか少し冷めてしまうところがある。もちろんこれは誰のせいでもないのだが。

 

全体の会が終わった後は、ビジネススクールの予備校で一緒だった友人と二軒目に行く。留学から帰ってきて戦略コンサルに転じた彼は、以前会ったときよりもずっとたくましく、楽しそうに見えた。こういうのを見ると、男性にとって仕事が充実しているということがいかに重要かということを思い知らされる。クラスメイトにジョージ・クルーニーの従兄弟がいたとか、メキシコの某資産家の息子がいたとか(ファーストクラスしか乗らないとのこと)、なかなかスケールの大きな話も聞けた。世界での相対的な経済的重要性が低下し続け、生活保護世帯が増加し続けているこの国のことを思うと、それらはおとぎ話のように感じられる。でもそれらはどちらも事実であり、平行して存在しているのだ。そんなことを考えていたら僕はまた頭が少し混乱してきた。帰りの電車では車両全体から中年男性の体臭とビールの匂いがした。この世界もまた平行して存在しているのだろう――サラリーマン・ワールドという世界だ。

 

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帰宅して、旧くからの友人に電話して一時間ほど話す。昔からの友人とゆっくり話すというのは、頭が混乱したときや、自分の立ち位置を確認したいときの特効薬みたいなものである。最近あったこと、SNSの悪口、宇多田ヒカルのアルバムの素晴らしさ、ドナルド・トランプの凄みなどについてダラダラと話す。こういう雑多な話題を雑に話せるのはやっぱり昔からの友人だよなあとしみじみ思う。社会人になってから、とりわけ30歳を超えて知り合ったような人とだと、なかなかこうはいかない。まあこの話はまた別途書こう。

 

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今日はもう少しファイナンスの本を読んだら寝る。明日は休日出勤。