チャンギ、再び

というわけでまたチャンギにいる。目の前ではSQのセクシーでキレイなお姉さんが忙しそうに打ち合わせをしていて、目の保養にはまたとない環境である。それはそうと、授業のあった3日間を含め、ここ1週間くらいはあまりにバタバタとしていて何をしていたかうまく思い出せないのだが、覚えている限りで身の回りで起こったことを簡単に記録しておく。

 

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学校で行っているプロジェクトのミーティングが急遽前倒しになり、現地での出席ができそうになかったので、チーム内で僕だけが電話での参加になった。これだけならいつもの電話会議とさほど変わらないのだが、問題は時間がフライトの直前であったということである。仕方ないので、空港内のPCエリアでSkypeを立ちあげ、画面の向こうのお客さんに向かって諸々の説明を行うという奇妙な事態になった。当然、周りの人々からは微妙な冷たい視線を向けられるわけで、少なくともあまり心温まる種類の経験ではない。ともあれ、なんとか自分のパートの説明を滞りなく終え、2時間をなんとかやり過ごすことができた。

 

翌日お客さんからの反応を聞いてみると、思いのほかポジティヴであった。このお客さんは普段外部コンサルとしてMckinseyを使っているということで、「こりゃどう見ても分が悪いなあ」と思っていたのだが、なかなか悪くない評価をいただけて驚いている。しかしながら、多国籍企業のアジア地域社長(当然英語ネイティヴ)に向かって、日本人がヘタクソな英語で、「こうすれば売り上げは上がります」とか偉そうに言っていると思うと、もうこれはカオス以外の何ものでもないなという気がする。

 

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今回のメインの授業は戦略+マーケティングで、まあ非常にMBAチックな内容だったのだが、何よりも印象に残ったのは、日本企業のケースや事例が非常に多く使用されているということであった。覚えているだけでも、トヨタイトーヨーカドー、ホンダ、JALコニカミノルタが取り上げられており、改めて「日本は経済大国なのだなあ」と認識させられた。担当の先生が、アメリカ人特有のスーパー・ポジティヴな人だったこともあり、なんだか勇気をもらえたような気がする。

 

「いいかい、とにかくやり続けるんだ。僕はもう60になるけれど、まだまだ新しいことに挑戦し続けるつもりだ。君たちの年齢でリスクをとらなくてどうする?挑戦しつづけなさい。君たちは世界でもトップレベルのリーダーシップ教育を受けているのだから」

 

まあきっと、世界最強の覇権国というポジションがこういう態度を可能にするのだろう。確かに勇気をもらえる言葉ではある。一方で、それを真に受けて、いきなりミャンマーで事業を起こすには、僕は日本で抱えている責任やしがらみがちょっと多すぎるのではないかという気がする。

 

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というわけでこれから東京に帰る。深夜便の後で、明日は一日子どもたちを一人で見なければならないので、それはそれでなかなか大変だろうなあと思う。自分の昼寝の時間は確保できるだろうか。