疲労

久しぶりに友人の女の子――とはいってももう30代も半ばだが――に会う。別にデートというわけではなくて、子どもたち同士を遊ばせて親はちょっとゆっくりしましょう、という趣旨である。その彼女とも昔々にちょっと恋愛関係になりそうな時期もあったが、まあそれは別の話。泥沼化しなければさっぱりと友達として付き合えるものなんだろう。

結果としては、これはなかなか成功だった。子どもたちも3人で楽しそうに遊んでいたし、僕にとっても同年代の異性と他愛ない話ができたことで少し華やいだ気持ちになれた。大人になるとなかなか当たり前のことができなくなるから、幸せの期待値がずいぶん下がるのだろう。

それでも、僕が感じている深い孤独感については、彼女はあまり理解してくれていないように見えた。おそらくは子育てで忙殺されている時期だと、理解できないほうが普通なのだろう。僕自身、この孤独感の原因はわかっているのだ。6年前の失恋である。そ残念ながら、子どもができても、アジア最優秀アナリストの賞をとっても、管理職になっても、その穴は埋まることがなかった。その穴が、なにかしら自分の中で特別な位置を占めていたからだろう。これから、現実的な未来として、僕は資本制の世界においてしかるべき地位を収入を確保していくと思うけれど、それと関係なく、この巨大な穴を自分の中にずっと抱えなければならないと思うと軽い絶望感を覚えてしまう。

若干風邪ぎみなので、今日はもう寝ることにしよう。