雨の切れ間に

またけっこう間が空いてしまった。ここ一週間ほどはまた非常事態宣言状態で、自分が何をしているのかさえわからないような状態が続いていたのだが、ようやく週末ということで一息という感じである。あれほど激しく降っていた雨もようやく止んだようで、夜のとばりの静けさの中で、自分のたたくキーボードの音だけがカタカタと響いている。この雨は西日本を中心に、各地で重大な被害をもたらしているようだ。何人かの友人たちの生活にも影響が出ていないといいのだが。彼ら・彼女らの心の平和について思いを馳せる。

 

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先日のベルギー戦では朝も早くからよく泣いた。批判ばかりを浴びていたチームだったけれど、あの90分間で見せてくれたサッカーは本当にスリリングで、純粋に「かっこいいなあ、こいつら」と思った。それだけに、最後の最後に逆転されてしまったところで試合が終わってしまったときは、僕もほぼ心神喪失状態であった。選手たちが泣いているところを見ていると、もう僕も泣かずにはいられなかった。02年の雨の宮城や、10年の南アフリカのPKではさほど感情を揺さぶられることもなかったのに、今回これだけ涙腺に響いたのは、自分自身が歳を重ねたことと、大人の男が本気で戦うということの意味を知ったことが原因ではないかと思う。とにかく、これだけドラマティックな試合は、人生の中でそう出会えるものではない。筋書きのはかなさでいえば、94年、灼熱のロウズボウルにも勝るとも劣らない一戦であったと思う。

 

それにしても、ワールドカップの決勝トーナメントともなると、一戦一戦の熱量(いわゆるintensity)がすさまじく、「ちょっと10分だけ」というような観戦のしかたは極めて難しい。先日のアルゼンチン対フランスなんかがよい例で、もうそれ自体が90分間のスペクタクルであった。こういう垂涎ものの試合が連続して観られる一ヶ月は、至福といえば至福なのだが、時差の関係もあって体力的には極めて厳しくなってくるので、早く終わってほしいというのもまた本音である。

 

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転職活動は今日書類通過の報告が来た。一時面接の面接官は、この間カジュアル面接をした方だという。なんだか妙なものである。ちなみに、その会社の組織をもう少し調べたところ、僕が受けようとしているポジションのおそらく上司格の人は、今僕が通っている学校のクラスメイトの元上司とのこと。いやはや、世界は狭い。まあ名が通っている学校のMBAホルダーのコミュニティなんて非常に狭いものなので、そういう事態があるということは別に不思議ではないのだが。というわけで、向こう1週間は勉強とともに面接対策を進める予定。

 

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大雨とオウム幹部の処刑で騒がしかった一日の終わり。久しぶりの、そして束の間の静寂。これからまたケースをひとつ読む。その課題が終わって、また朝が来たら、騒がしい一日が始まる。なんといっても夏はこれから始まるのだ。