裸族、働く

久しぶりに仕事が22時前に終わった――というか4連休に大量のTODOを先送りした――のだが、まだ寝る気になれないので少し書く。一応コンスタントにこのブログを訪れてくれている人もいるので、そういう人たちに対してインプット(アウトプット?)を続けていきたいという思いのようなものはあるのである。まあ書かれることはあくまで僕の独り言なのだが。

 

☆☆☆

 

心が曇りがちな日々が続いたので、大崎善生パイロット・フィッシュ』を手に取った。目的としては、「久しぶりに本を読んで泣こう」という安直なものだったのだが、人物描写が薄っぺらすぎて全くリアリティがなく、正直興覚めであった。チェット・ベイカーのような線の細さが魅力と言えなくもないのだが、全体的に「おいなんでそこでしっぽりセックスしてんだよ」というような突っ込みどころに溢れており、無為な2時間を過ごしてしまったような気がした。男の弱さや孤独なんかがまったく書けていないのだ。どうでもいいけれど、こういうときの描写で、どうして「23時過ぎになると太郎はしかるべき処理を行うため、インターネットの海を1時間程彷徨ったが、適切なマテリアルは見つけられなかった。仕方なく、太郎は19の頃の淡い思い出を召喚し、記憶の中のくちびるに包まれた自分を思いながら一人果てた」とかはないのだろうか。

 

結局こうやってまた古典に戻っていくのだろうな、と思った。4連休は久しぶりに『ドルジュル伯』を読もうと思う。

 

☆☆☆

 

暑くなった一方で、エアコンがあまり好きではないので、最近は基本的に上半身裸で業務を行っている。会議のときだけTシャツを着るというスタイルである。一応ここに落ち着くまではそれなりの逡巡があって、真っ裸なんかも試してみたのだが、どうも仕事中に自分の性器が見えると落ち着かないので、ショートパンツくらいは掃いていたほうがよいという穏当な結論に達した。しかしながら、COVIDによってもたらされた労働環境の変化は本当に劇的なものがあるなと思う。10年前は、「自宅でノラ・ジョーンズを聴きながら、上半身裸で」業務を行うことなど想像すらできなかった。2回のワクチン接種も8月中には完了する予定だけれども、その後毎日オフィスに行くことについて、すでに腰が引けているというのは否定できない。

 

☆☆☆

 

細切れながら夏休みが来たので、今年はこれから中学受験に向かう娘に負けないようにガリガリ勉強しようと思う。受験生って向かうところが決まっているという点は最高だよな、と思う。