連休も終わりに近づいて

連休ももう少し終わりである。もう少し早く書ければよかったのだけれど、4月は例年どおりの繁忙であり、連休に入っても家庭の雑事でバタバタとしていたため、どうにも筆を執る気になれなかったのである。いつものように身の回りで起こっていることをいくつか記しておく。

 

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勤めている会社で人員削減が発表され、日本の連休中から各国でレイオフが開始されている。シンガポールやオーストラリアで僕とよくやりとりしていた同僚も解雇の憂き目に合ってしまったようで、連休の始まりはなんともgloomyな気分であった。一方で、おそらく日本での本オペレーションはGW明けから開始と思われるため、週明け会社に行くのがやや憂鬱ではある。おそらく僕は担っている職務を考えると対象になる可能性は少ないとは思うけれども、絶対はないというのがこの世界の常である。もしそうなった場合、転職活動を開始しなければならない可能性もゼロとは言えない。しかしながら、過去10年ほど、とりわけ COVIDの折には栄華を誇った会社が、こういう対応を採ることを考えると、世の中というのは本当に移ろいやすいものだなと思う。

 

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久しぶりに実家に戻る。大河ドラマの影響で多少は混雑していると思ったのだが、タイミングがよかったのか、ほとんど人ごみに紛れることもなく、いつも見ていた景色にたどり着くことができた。良くも悪くも街はほとんど僕が知っている姿のままで、そのことは幾分か僕を安心させてくれた。おそらく変わっているのは僕のほうである。時間の使い方や生活のリズムが、地元のそれとはもはや完全にと言っていいほど合わないのである。懐かしさや思い出は、現実的な暮らしやすさや快適さとはまったく次元の違った審級にある価値なのだなと改めて思った。

 

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連休中は、ヨルシカの「ヒッチコック」をよく聞いた。暖かくなって良質なポップスが聴きたくなったのもあるだろうけれど、詞も曲もまるで高校生の自分が書いた気がするほどに自分に近しいものであったというのが一番の理由かもしれない。「生きてるだけで痛いんですよ」とかまっすぐに歌われると、10代の頃に感じていたような痛みの存在を思い出してノスタルジックになってしまう。この曲もそうだけれど、顔も見たことのないこのヴォーカルの女性は、どうにもなんか腹立つんだけれど好きになってしまうような、不思議な魅力を感じさせる(たぶんそういうのを偏愛というのだろう)。

 

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閑話休題。連休明け一日目は雨の予報である。どうかその日が嵐の一日になりませんように。