内臓に問題があるかもしれないぞう

久しぶりに半日の自由時間を与えられる。髪を切り、ランニングでたっぷりと汗を流し、ワードローブを整理し、靴を30分かけて入念に磨く。そうこうしているうちにあっという間に日が暮れる。「16時半の恐怖」はあまり感じない。にんにく、たまねぎ、ピーマン、小松菜、にんじん、無塩せきのソーセージ、それにスパゲティを適当に絡めて、和風パスタを作る。こういう雑な料理は、こんなときでもないとなかなか作れない。

 

食後、コーヒーを片手に『あひる』の残りをゆっくりと読んでいると。グールドのop. 118-2に耳を奪われ、ふいに涙がこぼれる。なんという音楽なのだろう。バックハウスもポゴレリッチも素晴らしい録音を残しているが、グールドの描く世界は他の誰よりも圧倒的にセピア色である。そういえば、Youtubeにある同曲へのコメントで、”This song was the first song that ever made me cry for no reason"というものがあった。僕もまったく同感だ――いや、ひとつの点を除いて。涙が出るのは、決して”No reason”ではない。涙の対象となる過去が存在するからこそ、そこに感情が注がれるのだと思う。そんなことを考えながら床に就いた。

 

☆☆☆

 

本当はこの間買った大阪ソーダをもう少しホールドしようと思っていたのだが、株式併合によってずいぶんと下値リスクがちらついているので、今週どこかのタイミングで売ろうかと思っている。しかしながら、足元の株価はどこもかしこも高すぎて、お金の置き場に困っているというのが正直なところである。ダウなんか明らかにバブルの感があって、多くのエコノミストが予言しているように、この10月~来年にかけて、そろそろ大規模なクラッシュがあるのではないかという気がする。地震と同じで、いつかそれは必ず来るのだが(例えば1987年のように)、いつくるのか、何が引き金になるのかは誰もわからない。まあもしそれが起きたら起きたで、投資には絶好のチャンスなのだが、ジョブマーケットは尋常ではない冷え込みになるだろうから、なかなか悩ましいところである。

 

☆☆☆

 

健康診断の結果を受領する。

 

「視力が下がっています」…毎日アホみたいにPCばかり見ているので当然である。

「LDLコレステロールがやや高めです」…検査の2日前の串揚げのためだろうか。

便潜血内視鏡検査を受けてください」…???

 

と、いきなり内視鏡である。オリンパスである。「疑われる病気」のところを見ると、「大腸がん・大腸ポリープ・痔」とあって、これまたなかなかハードモードである。まあふつうだったら尻から血は出ないはずなので、なにかしら原因があるのだろう。

 

というわけで、学校開始一ヶ月前にして、内視鏡という一大イベントになってしまった。レディースクリニックでの精液検査も相当抵抗があったが、さすがに今回ほどではない。前者だとまだ若干エロティックな妄想(うまく出せないんですか?じゃあ私が手伝いますね…とかのアレ)もできて面白い部分があるのだが、尻にカメラを突っ込まれても、ヘテロセクシュアルの僕には何のうまみもない。まあ人生経験と思って受け入れるしかないのだろうが…。

 

☆☆☆

 

というわけで、グールドで情感たっぷりに始まったのに、秋の情緒どころではなくなってしまった。よくわかんないけど、とりあえずピースマークを送るぜ。この素晴らしい世界へ。